日々是命薬 - ニチニチコレヌチグスイ

和漢酵素NUCHIGUSUI(ぬちぐすい)に関する情報をはじめ、日々の暮らしに役立つ情報を発信いたします。

一燈照隅 萬燈遍照

以前読んだ本からの抜粋です

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おのおのがそれぞれ一燈となって、一隅を照らすこと。この「一隅を照らす」は、伝教大師がその著『山家学生式(さんげがくしょうしき)』のなかに、提唱しておることです。なんで片隅を照らすなどと、心細いことを言われたのか――とよく考える人がある。大光明を放つとでも言ってもらいたいところです。
しかし聞くだけなら愉快だが、人間みずから大光明を放つことなど、どうしてなかなか出来るものではない。

つまらない人間も「世界のため、人類のため」などと言います。
あれは寝言と変わらない。
寝言よりももっと悪い。
なにも内容がない。
自分自身のためにも、親兄弟のためにも、ろくなことができない人間が、どうして世界のために、人類のために、なんて大口きけるか。

それよりも、自分か居るその場を照らす。
これは絶対に必要なことで、また出来ることだ。
真実なことだ。
片隅を照らす!
この一燈が萬燈になると「萬燈遍照」になる。
こういう同志が十万、百万となれば、優に日本の環境も変わりましょう。

安岡正篤著『青年の大成』より)